肺がんの診断・検査
肺癌は早期発見が困難な難治性のがん
1年に一回スクリーニング検査を受ける
肺癌は難治性のがんですが、初期の段階で発見する事ができて、根治手術が適応となった場合には治る率は高くなります。しかし肺癌は初期の段階では自覚症状がでないこともあるので、定期的にスクリーニング検査(胸部X線写真と喀痰細胞診)を受けて早期発見に努めることが大切です。
特に喫煙歴のある方は40歳を超える頃から肺癌になる可能性が増えてきますので、毎年1回を目安に健診を受けることが大切です。
身体に異変を感じたら早めに受診を!
肺癌は進行が早く難治性の病気であり、手術による摘出が「できる」か「できない」かが予後を大きく左右することになります。
しかし、肺癌は初期の段階では自覚症状に乏しく、身体の異常を自覚してしばらく時間が経過してから検査を受けた時には既に手術ができない状態にまで進行してしまっていることも少なくありません。
従いまして、<肺癌の初期症状|進行肺がんの症状>のページを参考にご自身の身体に異変を感じたらできる限り早めにお近くの医療機関を受診されることをお勧めします。
肺癌の検査
肺癌の検査は目的によって以下の3つに分類されます。
- 肺癌の疑いがあるかを調べる検査
- 肺癌を確定する検査
- 肺癌の進行具合を調べる検査
肺癌の疑いがあるかを調べる検査
肺癌の疑いがあるかどうかを調べる検査には、主に胸部単純X線検査(レントゲン検査)、胸部CT検査(CTスキャン検査)、胸部MRI検査など<肺癌の画像検査>と、血液を採取して調べる<肺癌の腫瘍マーカー(血液検査)>があります。
肺癌を確定する検査
肺癌の判定を行う方法には、細胞診と組織診の2種類があります。細胞や組織の一部を採取して調べるこれらの検査を生検(バイオプシー)といいます。
細胞診には喀痰細胞診や擦過細胞診、気管支鏡検査、経皮的肺穿刺検査などがあり、細胞の一つ一つを顕微鏡で観察してがん細胞があるかを判断します。
組織診は検査や手術で採取した組織を顕微鏡を使って調べる方法で細胞の大きさや形、並び具合などを総合的に調べる方法です。
詳しくは<肺癌の細胞診・組織診・生検>を参照ください。
肺癌の進行具合を調べる検査-病期診断
肺癌が確定した後は、どの程度進行した肺癌であるのか、リンパ節転移の有無や肺内転移、肝臓転移、副腎転移、骨転移、脳転移など転移があるのか・ないのかを調べることが重要になってきます。
肺癌の治療方法を決定する過程で、肺癌が肺内にとどまっていて手術適応となるのか、肺の外に進行していて手術が適応とならず抗がん剤の治療や放射線の治療を行う必要があるのかを判断することはとても重要です。
肺癌の病期(進行の程度)を調べる検査として、胸部CT検査や腹部CT検査、超音波検査(エコー検査)、骨シンチグラフィー、PET検査、脳のCT検査やMRI検査などがあります。
詳しくは<肺癌の画像検査>を参照ください。
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