食道がんの初期症状と末期症状

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食道癌の初期症状

食道癌の初期段階では自覚症状はほとんどありません

喉の違和感-食道癌の初期症状

食道癌は初期症状に乏しく、早期発見が困難ながんです。
早期食道癌でも粘膜がただれるようになっている場合は、食べ物を飲み込んだ時に喉に違和感を感じたり、胸の奥がチクチクと痛んだり、熱いものやすっぱいものなどを飲み込んだ時にしみることがあります。

これらの症状は頻繁には現れず、普段の生活に支障をきたすこともないため見過ごされがちですし、また食道癌の初期症状はしばらくすると消失することもあるため放置されやすいといえます。

中高年で飲酒や喫煙習慣がある方、熱いものや辛い物を好む方など食道癌の危険因子があるかた(リスクが高い方)はこのような症状が見られたら早めに検査を受けることをお勧めします。

食べ物が飲み込みにくい-食道癌の初期症状

食道癌がもう少し進行して大きくなってきますと食道内部が圧迫され狭くなってきます。(食道の狭窄感)

そうすると食べ物を飲み込む時につかえた感じを感じるようになってきます。特に固いものは飲みこみにくくなってきます。(食道の嚥下困難)

しかし、食道癌が進行しているにもかかわらずやわらかいものは食べられますから、最近は年のせいか固いものがのどを通りにくくなったと言って済ませてしまっている方も少なくありません。

食べ物がつかえるように感じましたら速やかに検査を受けていただく事をお勧めいたします。

食べ物が飲み込めない-食道癌の症状

食道癌がさらに大きくなると食道の内壁がふさがれてしまい食べ物は通らなくなってしまいます。さらに唾液や水分さえも飲みこむのが困難になってきてしまいます。

体重減少、声のかすれ、吐血、咳、背中の痛み-食道癌の症状

食道癌が進行すると食べ物の飲みこみが悪くなりますから、体重が減少するようになります。

他にも食道癌が進行すると声がかすれたり、咳や声がれ、息切れなどの症状が現れるようになります。さらに胸部痛や呼吸困難、背部の痛み、吐血などの自覚症状が現れたときには既に転移していて手術適応とならないことも少なくありません。

進行食道癌の症状

進行食道癌では様々な自覚症状が現れてきます

食道癌は進行すると骨転移や肺転移、肝臓転移、そして脳転移などの遠隔転移を起こします。

肺に転移した場合(転移性肺がん)には咳が多くなったり、息苦しくなったり、胸に強い痛みを感じたり、背中に痛みを覚えるようになります。

肝臓に転移した場合(転移性肝がん)には背中や腰、お腹が張って痛みを感じたり、食欲が落ちてきたり、終始ダルさを感じるようになったり、時には黄疸がでることもあります。腹水がたまり妊婦さんのようになることもあります。

骨に転移した場合(転移性骨腫瘍)には肩や背中、腰の骨などに痛みを感じるようになってきます。

脳に転移した場合(転移性脳腫瘍)には、目がかすんだり、ふらふらしたり、味覚が変わったり、ロレツが回らなくなってきたり、と様々な症状が出ることがあります。

食道癌を疑い時間をすごすより早期の医療機関受診を!

食べ物を食べた時に違和感を感じたり、チクチクと痛みがあったり、しみるようになったり、あるいは飲み込みが悪くなったりした時には、病気ではないかと常に考えている状況は、ストレスが発生し、病気の原因となりやすいため、異常に気が付いたときには放っておかず、できるだけ早く医療機関を受診することをお勧めいたします。

また、進行食道癌が疑われる場合でも、「確定診断が怖い」「手術をしたくない」「治らないから」「仕事が休めない」などの理由により医療機関緒受診をためらうかたもいらっしゃるようですが、受診するのに遅すぎるということはありません。適切な診断を受け、治療を行うことは患者様の利益につながりますので、受診を強くお勧めいたします。